衒学ポップ :\ Fallout \ 問題点






Fallout

1997年にInterplay社から発売されたターン制RPGである。
核戦争後の、荒廃したアメリカ、カリフォルニアを舞台とする。
近未来とだけあって主な武装は銃である。
広大な世界を自由に動き回れる、いわゆる箱庭系ゲーム。
様々な勢力(ギャングや、商人、村人など)が存在し、どの勢力に味方しどの勢力と敵対するか、それすらもプレイヤーの自由だ。



レビュー

先に総評を述べれば、非常に面白いゲームだった。そこらじゅうにFallout(死の灰)が散らばる、世紀末的世界観が素晴らしい。
ただし、古いゲームだけあって非常に荒削りであり、バグも多い。そのせいでかなり、ゲーム自体が持つ良さを損ねてしまっている。



問題点

正直言って、問題点を全て列挙していると膨大な文章になってしまうだろうし、
特に気になった点のみを挙げることにする。
ちなみにこのレビューは、公式パッチ1.2上でのものである。ユーザー作の非公式パッチは多く出回っているようで、新規プレイにあたってはそちらを使用することをお勧めする。



クラッシュエラー

これは致命的である。
ゲームをプレイしていると突如不快なエラー音が鳴り、クライアントが落ちることが度々あった。クリアまでに十数回はあっただろうか。
何せ前触れもなく、またその要因もわからないため非常に心臓に悪い。
ようやく難所を越えたと思ったらエラー落ちした、というときはかなりやる気を削がれた。セーブをこまめにすることで多少は対処できるが、ストレスになることは間違いない。



セーブデータの破損

私は一周目から知的キャラを作成し交渉中心のプレイをしていた。パワーキャラでのプレイよりも難易度は高いが、ようやくクリア寸前、というときに、セーブデータが完全に破損し、プレイ続行が不可能になった。なんとか気力で二周目を開始し、クリアまでたどり着いたが、作業感が強かったと認めざるをえない。



AI

これは仕様なのかもしれないが、AIは敵と味方の位置関係を考慮することが出来ず、自分と敵の間に味方がいても構わず銃を乱射する。必然的に、間にいる味方は負傷したり、死亡したりする。
民間上がりの素人ならまだわかるが、高度な訓練を受けた軍人までが、当たり前のように仲間を後ろから撃つのだ。
私は呆れながらも、とはいえ後半ではそれに適応して、わざと敵を一列に並べさせて誤射を誘ったりしていたが、まあ、どうも腑に落ちなかった。





理不尽なクリティカル

攻撃のダメージは距離や相性などによって変わってくるが、一定の確率でクリティカルが出ることがある。これにより通常の何倍ものダメージを与えることが出来るのである。
が、基本的にこのゲームは大勢の敵に少数(というか、ほとんどの場合一人)で立ち向かう状況ばかりであって、敵にクリティカルを与えることより、敵からクリティカルをくらうことの方が圧倒的に多い。
そして、特に後半においては、クリティカルをくらうとほとんどの場合一撃死する。よくて瀕死だ。
これは緊張感を高めるというよりは、単にプレイ時間を長引かせることに役立っている。
何せ、ぶっちゃけて言ってしまえば、一定の確率でロードを強制されるだけなのだから。
そしてやはり、クラッシュエラーと同じように、心臓に悪い。



戦闘の最初は二回殴られる

これもよくわからない仕様。
敵に奇襲された場合。当然敵のターンから始まる。そして次も敵のターン、その次にプレイヤーのターンが始まる。私はこれを、こっちは先制攻撃を受けたのだから、相手にターンボーナスがあってもしょうがないと考えて、納得していた。
プレイヤーが先に攻撃をしかけた場合。次は敵のターン、そしてなぜか、その次も敵のターンになる。プレイヤーはその後、やっと攻撃を再開出来る。……。



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